小児歯科 Q&A(保護者の方へ)
Q1.乳歯はいずれ抜けるのに、むし歯治療は必要ですか?
はい、必要です。
乳歯のむし歯を放置すると、痛みや腫れが出るだけでなく、その下で育っている永久歯に悪影響を及ぼすことがあります。また、早く乳歯を失うと歯並びや噛み合わせが乱れる原因にもなります。乳歯の時期から適切に治療・管理することが大切です。
Q2.何歳から歯医者に通わせた方がいいですか?
目安は最初の歯が生えた頃(1歳前後)です。
むし歯がなくても問題ありません。早めに受診することで、正しい歯みがきや食習慣を知ることができ、歯医者に慣れる良いきっかけになります。
Q3.歯みがきはいつまで仕上げみがきが必要ですか?
個人差はありますが、小学校中学年頃(9〜10歳前後)までは仕上げみがきをおすすめしています。
手先の器用さやみがき残しは年齢だけでは判断できないため、定期検診で確認しながら段階的に卒業していきましょう。
Q4.フッ素は安全ですか?
歯科医院で行うフッ素塗布は、安全性が高く、むし歯予防に効果的です。
歯の質を強くし、初期のむし歯を進行しにくくする働きがあります。年齢やお口の状態に合わせて適切な量を使用しますのでご安心ください。
Q5.シーラントは必ずやった方がいいですか?
必ずではありませんが、むし歯になりやすい奥歯にはとても有効な予防処置です。
深い溝を持つ歯や、みがき残しが多い場合におすすめします。歯の状態を確認した上でご提案します。
Q6.子どもが歯医者を怖がります。治療できますか?
無理に治療を進めることはしません。
まずは診療室に慣れることから始め、少しずつステップを踏んでいきます。怖い経験をさせないことが、将来の歯科受診につながります。ご家庭でも「怖くないよ」「一緒に頑張ろう」と前向きな声かけをしていただけると安心です。
Q7.泣いたり暴れたりしたら、押さえて治療しますか?
基本的には押さえつける治療は行いません。
お子さんの気持ちを尊重し、できる範囲から進めます。どうしても緊急性が高い場合は、保護者の方と相談しながら最善の方法を考えます。
Q8.おやつは完全にやめた方がいいですか?
やめる必要はありません。
大切なのは内容と時間です。ダラダラ食べを避け、時間を決めて食べること、砂糖の多い飲み物を控えることがむし歯予防につながります。
Q9.永久歯がなかなか生えてきません。大丈夫ですか?
多くの場合、成長の個人差です。
ただし、乳歯が長く残っている、左右で生え方が違うなどの場合は確認が必要です。定期的にチェックすることで、必要なタイミングで対応できます。
Q10.定期検診はどれくらいの間隔で通えばいいですか?
一般的には3〜4か月に1回がおすすめです。
むし歯の早期発見だけでなく、歯みがきや生活習慣の見直しができ、結果的に治療の回数や負担を減らすことにつながります。
Q11.小児歯科に通うメリットは何ですか?
・むし歯を予防できる
・歯医者が怖くなくなる
・歯並びや噛み合わせを早くから管理できる
・将来の治療リスクを減らせる
小児歯科は、お子さんの一生のお口の健康を支える土台づくりです。
小学生別Q&A(保護者の方へ)
【低学年(1〜2年生)】
Q1.乳歯と永久歯が混ざっていますが、むし歯になりやすいですか?
はい、なりやすい時期です。
生えたばかりの永久歯は歯の質が弱く、乳歯はむし歯が進行しやすいため、両方に注意が必要な時期です。
Q2.自分で歯みがきできているので仕上げみがきは不要ですか?
まだ必要です。
低学年ではみがいたつもりでも、奥歯や歯と歯の間にみがき残しが多く見られます。必ず保護者の仕上げみがきを続けましょう。
Q3.6歳臼歯はなぜ大切なのですか?
6歳臼歯は、噛み合わせの土台になる重要な永久歯です。
むし歯になると将来のお口全体に影響するため、フッ素やシーラントによる予防がとても大切です。
【中学年(3〜4年生)】
Q4.永久歯が増えてきました。注意することは?
永久歯が増えるこの時期は、歯並びがガタガタしやすく、歯ブラシが当たりにくいのが特徴です。歯みがきの質がとても重要になります。
Q5.仕上げみがきはいつまで続けたらいいですか?
中学年でも仕上げみがきはおすすめです。
全部ではなくても、夜だけ・奥歯だけなど、部分的に続けることでむし歯リスクを大きく下げられます。
Q6.学校生活でむし歯が増えやすいのはなぜ?
習い事や友達との時間が増え、
・間食が不規則になる
・歯みがきを忘れがちになる
といった変化が起こりやすいためです。生活リズムの見直しが大切です。
【高学年(5〜6年生)】
Q7.ほとんど永久歯になりました。安心していいですか?
油断は禁物です。
永久歯は一生使う歯です。この時期のむし歯は大人になってからも影響します。
Q8.子どもに歯みがきを任せても大丈夫?
基本は本人任せで構いませんが、
定期的に保護者のチェックをおすすめします。特に奥歯と歯の間は注意が必要です。
Q9.歯並びが気になってきました。いつ相談すればいいですか?
気になった時が相談のタイミングです。
高学年は顎の成長を活かせる最後の時期でもあります。早めの確認が安心につながります。
