歯周病の進行を止め、失った組織を再生する治療とは?
〜エムドゲイン療法にたどり着くまでの道のり〜
歯周病は、歯ぐきだけでなく、歯を支える骨(歯槽骨)まで溶かしてしまう怖い病気です。進行すると歯がぐらぐらになり、最終的には抜けてしまうことも…。
でも、もし失われた組織を再生できたら?そんな再生治療のひとつが「エムドゲイン」です。
とはいえ、この治療は誰にでもすぐにできるものではありません。
まずは歯周病の原因をしっかり取り除く「歯周基本治療」が重要です。
ステップ①:まずはお口の現状をチェック!
最初に行うのは「歯周病の検査」。
・歯ぐきの炎症の有無
・歯周ポケットの深さ
・歯の動揺度
・レントゲンでの骨の状態
などを確認し、歯周病の進行具合を把握します。
ステップ②:プラークコントロール(お掃除力)を高めよう
歯周病の原因は「プラーク(歯垢)と歯石」。
患者さんご自身が毎日しっかりケアできるよう、歯磨きの指導(ブラッシング指導)を行います。
また、必要に応じてフロスや歯間ブラシの使い方も一緒にお伝えします。
💡実はこの段階がとても重要!
プラークコントロールがしっかりできていないと、どんな高額な治療も長持ちしないのです。
ステップ③:歯石の除去(スケーリング)
歯ぐきの上や下に溜まった歯石を、専用の器具で取り除いていきます。
歯ぐきの下深くにある歯石や細菌の塊(バイオフィルム)は、SRP(スケーリング・ルートプレーニング)と呼ばれる処置で丁寧に清掃します。
ステップ④:再評価(治療の効果をチェック)
歯石除去後、1~2か月ほど経ったところで再度検査を行います。
・歯ぐきの炎症は改善しているか?
・ポケットの深さは浅くなったか?
・ブラッシングの精度はどうか?
これらを確認し、次のステップに進むかを判断します。
ステップ⑤:それでも深いポケットが残る場合
ここまでの治療で改善しきれず、歯周ポケットが深いまま残ってしまうケースもあります。
この場合、「歯周外科処置」を検討します。
ステップ⑥:エムドゲインを用いた歯周組織再生療法
そしていよいよ、エムドゲイン療法の登場です!
エムドゲインとは、スウェーデンで開発されたたんぱく質製剤で、子どもの頃の歯の発生を再現することで、失われた骨や歯根膜などの組織を再生することを目指します。
外科的に歯ぐきを開き歯周病によって失われた歯の周りを囲む骨の状態を目視で確認、汚れや歯石の徹底的な除去を行います。その後、エムドゲインを歯根表面に塗布し、数か月かけて骨の再生を促します。
大切なのは「土台作り」
エムドゲインは非常に優れた治療法ですが、前提としてお口全体の環境が整っていることが必須です。
・セルフケアがしっかりできていること
・細菌が少ない清潔なお口であること
・患者さんが継続して通院できること
これらの条件が整って初めて、再生治療の成功率が高まります。
まとめ
🦷 歯周病治療は、「基本治療」から「再生療法」へと段階を踏んで行うことが大切です。
🧴 セルフケアの改善なしに再生治療をしても、良い結果は得られません。
🌱 エムドゲインは、「最後の一手」ではなく「整った環境の中で活きる治療法」です。

